どうしても気になる事。<夢小説:サモナイ2TOP
どうしても気になる事。
「ねぇ、。お願いが……あるんだけど」
何か裏のありそうなのさわやかすぎる笑顔に、は顔をこわばらせた。




そうして結局、がいるのは、の部屋のベッドの上。
自分の髪を触り続ける
「……か?」
「うん」
即答した
その相手の反応に気づいたようで、は意気込んで言う。
「だって、同じ髪のはずなのに前髪と後ろ髪の色が違うのよ?どうなってるのか、やっぱり気になるじゃん」
そう言われても……とは思った。
の髪、どうなって?」
「え……? あ、そっか」
は鏡にも写真にも映らないから、自分の顔が分からないんだっけ……とは小さくため息をつく。
「ちょっと一本、髪抜くねっ!」
っ?」
そう断ってからの後ろの方の茶色っぽい髪を引き抜いた。
一瞬、の表情が少しゆがむ。
「っ……」
「ほら、茶色い髪。前髪がいのは自分で分かるでしょ?」
そう言いながら、たった今抜いた一本の髪をの前まで持ってくる。
に感心するは相手が納得したのを見てから、再び彼の髪に触り始めた。
「実際に見た事ある人で前髪と後ろの髪が違う色だなんて、以外にいないし」

あぁ、とは苦笑した。
「あれは自分で染めて色を変えてるのよ。みたいに地毛じゃないの」
「そうなか?」
「うん」
そう言った後、色がはっきり変化している所を見つけて、はわぁっと嬉しそうな声を上げた。
「根元からはっきり違ってるんだー。面白ーい」
は楽しそうでも、その相手はやはり髪を触られて嬉しくはないのだろう、微妙な表情である。
やがて
「えー、もう少しー」
は相手の様子など全く気にも留めず、あっさりそう応える。



それから少しして、やっと満足したのかは髪を触っていた手を離した。
はー、と満足げに大きく息をついてから、もう一度彼の頭を見る。
は少し疲れた様子でため息をついていた。
の髪って言えば、もう一つ不思議な事があるのよねー」
そのの言葉に、
「まだ、何かあるか……?」
「うん。えーっとねぇ……」
そう言い、座るの頭の上を見ようとは膝立ちの状態になった。
前髪と後ろ髪の境目辺りに手を伸ばす。
「なぜか分かんないんだけど、の髪、一本だけピョコッと上にはねてるの」
?」
「ほら、これ」
と言いながら、の、触覚のように一本だけ逆立っているその色の髪に触れた。
だが、触られても実感が湧かないのだろう、は変わらず微妙な表情のまま。
はその様子を見て、どうしようかとほんの少し考え、こう言った。
「自分で触ってみなよ! 多分、すぐに分かるから」
そう言われ、は右手を頭の上あたりに動かした。やがて、その手に触れるものを見つけ、少し引っ張ったりして、自分の髪であることを確かめる。
ふとはあることを思いつく。
「絵に描いて説明すればい――」
ベッドのそばの、机の上にあるノートを取ろうとして、振り向きながら喋っていた言葉は、『いっか』と言い終える前に不意の事故によって遮られた。
膝立ちのまま振り向こうとしたので、バランスが崩れたのである。
「きゃっ!」「わっ…」
次の瞬間、彼女はうつぶせのような体勢になっていた。
元からベッドの上にいたため、倒れこんでも身体を痛めたりはしないらしい。
驚いて閉じていた目を少し遅れて開くと、の視界にまず入ったのは、男性の服だった。
正確に言えば、の胸元あたり。
「……れ?」




ゲーム会社がどう考えてたのかは知りませんが、私は地毛だと思います。
というか地毛であってほしいです(何)。
本当に、双子の髪型は特徴的ですよねぇ(笑

平成17年1月14日UP


サモナイ2

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最終更新:12:27 2006/06/27




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